2017年10月19日
カナダのクラブで演奏された楽曲のメタ情報をSOCANへ提供
2017年10月19日、Pioneer DJ株式会社が運営するクラブカルチャー・エンタテインメント・サービス「KUVO」は、カナダの著作権管理団体SOCANと提携し、カナダのクラブで演奏された楽曲の著作権利者に向け、ロイヤルティの公平な配分を支援するための情報提供サービスを開始しました。
これまで「KUVO」は、クラブでDJが演奏した楽曲情報をリアルタイムでシェアできる「KUVO」アプリサービスを軸に、クラブとDJ、クラバーがより楽しめるエンターテイメント空間を目指し運用を続けてきました。一方で、「KUVO」はAFEM※1が提唱する ”Get Played, Get Paid” のコンセプトに賛同し、アーティストや音楽の制作者などの著作権利者へのロイヤルティを公平に分配するため、著作権管理団体と契約を結び、クラブで実際に演奏された楽曲のメタ情報を直接提供しDJとクラブにも費用の負担がかからないシステムを無償で提供しています。
世界を代表するDJ・プロデューサーであり、「KUVO」支持者であるRichie Hawtin氏は、「楽曲使用に対して公平な支払いがされることが望まれており、クラブやフェスティバルにおいては、徴収した楽曲のライセンス料を楽曲著作権利者に公平に配分できるテクノロジーの需要が高まっている。KUVOの最新技術を使いSOCANと提携することで、私のような音楽クリエイターにとって、より正確なロイヤルティの配分と透明性を確保する事が可能になる」と述べています。SOCANは、英国、オーストラリア、ベルギー、スペインに続き、「KUVO」メタ情報を採用した北米初の著作権管理団体となります。
Pioneer DJ Europe Ltd のマーケティングゼネラルマネージャーであるMark Grotefeldは、「SOCANがKUVOのサービスを導入したように、北米の他の著作権管理団体も賛同してくれることを望んでいる。現在クラブが支払うライセンス料は多額である一方、それに見合った報酬をアーティストなどの著作権利者が受け取る手段が確立されていない。KUVOはその課題を解決し、DJが演奏した楽曲の著作権利者が報酬を正しく受け取ることができるようになると信じている」と述べています。
現在クラブでは、演奏された音楽のライセンス料をSOCANなどの著作権管理団体へ支払う必要があります。著作権利者へのロイヤルティを正しく配分するためには、正しい演奏曲の情報が必要であり、それを手作業で行わなければならない課題があります。それはDJやクラブにとって煩わしく困難な作業になります。
SOCANのディストリビューション部門長であるKit Wheeler氏は「DJは1回のライブで複数の楽曲を即興で演奏します。著作権管理団体に正確なセットリストを提出することはほとんど不可能です。KUVOテクノロジーは、この問題に対応し、より多くの楽曲演奏情報をリアルタイムでとらえ、SOCANによるより正確な分析を可能にします。KUVOとの提携は、我々の15万人以上のメンバーの作品を公平に扱う上で大きな前進だ」と述べています。
Pioneer DJ株式会社は、「KUVO」が今後カナダでより多くのクラブに利用されることによって、このような課題解決に貢献し、ダンスミュージック業界の更なる発展に寄与していきます。
※1 AFEM: Association for Electronic Music (www.associationforelectronicmusic.org) 2013年にエレクトロニックミュージックの著作権料配分における現状の課題を主張し、設立された組織。”Get Played, Get Paid”をコンセプトとしたキャンペーンを実施中。
KUVOのハードウェア(NXS-GW)をクラブにインストールすることでご利用になれます。
※ KUVOは、Pioneer DJ株式会社の登録商標です。
※ その他記載されている商品名、技術名および会社名やロゴ等は、各社の商標または登録商標です。