仙台出身。DJを17歳からはじめ、時代のニーズに応える柔軟なセンスと卓越したスキルを持ち、都内をはじめ日本全国、あらゆる現場でキャリアを積む。HIP HOP / R&B / HOUSE / DISCOなど幅広く、オリジナリティ溢れるオープンフォーマットの選曲スタイルで、これまで数々のミックスCDをリリース。1年間で10作品以上という怒濤のリリースラッシュで“最も多くのオフィシャルMIX CDをリリースした女性DJ”として業界でも話題に。近年では都会的で洗練された洋楽R&B MIX CD「Urbane Taste Mixed By DJ RINA」をManhattanRecordsからリリース。また「electrox」や「Electric Zoo」などの大型音楽フェスに出演経験を持ち、さらにはアジアツアーを行うなど精力的に活動を続けている。2015年にはNo.1 DJを決める大会「Red Bull 3Style」初出場。2016年に日本決勝進出。2017年、自らの強みである"グルーヴ"を武器にオーディエンスを魅了して見事、日本大会優勝。 日本人初の女性DJチャンピオンとして、2018年はポーランドにて世界大会に臨み、24ヵ国のうち上位6名によるグランドファイナルまで進出。テクニック勝負だけではなく、歌詞やグルーヴを重視した選曲で大会に新しい風を吹かせたとDJ NU-MARK(ジュラシック5)やNINA LAS VEGASから名指しで賞賛を浴びた。現在、AbemaTVの人気番組"AbemaMix"にレギュラー出演。"今"を代表する女性DJの筆頭として、音楽シーンのみならずファッション業界からも注目を浴びている。 https://www.facebook.com/DJRINA.JPN/
まずは今年2月に行なわれた『Red Bull 3Style World Final』での女性としては大会史上2人目のグランドファイナル出場、おめでとうございます。グランドファイナルへはワイルドカード(敗者復活枠)として選ばれたそうですね?
予選の時に自分の中では100%出しきれてなかったので、泣いてしまったくらい悔しくて。でも、現地の方とか、審査員が「すごく良かった」って褒めていただいて、「ワイルドカードの可能性もある」って言ってくれて。そしたら本当に選ばれて。『Red Bull 3Style』は今回8回目の開催ですけど、良くも悪くも一番印象に残るプレイが出来たらなって思っていました。
日本予選と世界大会でのプレイを比較すると、世界大会のほうは、ある意味『Red Bull 3Style』らしくないスタイルでやっていましたね。
それを狙っていました。正直、世界大会の最終日にやったプレイが、私自身にとって一番自分っぽいプレイですね。バトルDJではなく、クラブDJとしてずっとやってきたので、それをいかにどう『Red Bull 3Style』の中で表現出来るかっていうのが、この3年間出場してきた中での課題でした。勝つためには『Red Bull 3Style』らしいこともしなきゃいけないですし、優勝することも大事ですけど、大会が終わった後、自分らしさを残せたかっていうのが大事だと思って、気持ちを切り替えました。
日本予選出場時にすでにDDJ-XP1を使われていましたが、大会出場の約1ヶ月前に発売されたばかりのDDJ-XP1をすぐに導入した理由は?
『Red Bull 3Style』とかバトルDJ向けの商品を開発しているというのは、Pioneer DJさんから聞いていて。私はスクラッチとか、ジャグリングとか技術的なところがメインではなくて、どっちかと言えば、グルーヴでDJプレイをするタイプなので。『Red Bull 3Style』へ出場する際に、DDJ-XP1を使うことで何か自分の技術的な部分を補えるんじゃないかと思って、すぐに決めました。
DDJ-XP1はrekordbox専用のコントローラーですけど、rekordbox導入も同じタイミングで?
はい、そうですね。『Red Bull 3Style』の最初の動画審査はSeratoでやっていたんですけど、DDJ-XP1を知ったら、もうrekordbox使うしかないなって。新し物好きじゃないですけど、自分が一番最初に使っちゃおうみたいな感じですね。
DDJ-XP1とrekordboxと初体験のものを2つ同時に導入して、実際に最初はどのような感じでしたか?
rekordboxに関しては慣れるのに少し時間がかかりましたね。画面表示とか、波形の見方とか。あとは細かい部分でいえば、ループのオンオフとか。そういったSeratoとの違いを比べながら、rekordboxに徐々に慣れていきました。DDJ-XP1に関しては、その前にDDJ-SP1というSerato専用のコントローラーをずっと使っていたので、そこまで違和感は無かったですね。むしろ、面白いことが出来そうだなって思って、早く慣れたいなっていう気持ちになりました。
DDJ-XP1とDDJ-SP1を比較して、どこが一番違いましたか?
パッドの数ですね。あとはサンプラーが左右バラバラに使える部分が大きいです。例えば左側でサンプラーの表示にしてトーンプレイした後に、右側は自由に使えるので、サイレントキューを押してグルグル回した状態で、ボタン一つで音が全部出るみたいなことが出来る。DDJ-SP1とSeratoでの組み合わせではそういうことが出来なかったですし、そういう面でもすごく使いやすいですね。
実際に『Red Bull 3Style』でやっていたパッドを使ったプレイは、DDJ-XP1のキーボードの機能ですか? それともサンプラー機能ですか?
サンプラーですね。サンプラーに全部音を入れ込んで。今までパッドが少なかったので、例えば一つのパッドに2音入れて切り替えていたんですけど、DDJ-XP1はパッドが16個あるので、一度に16音全部入れて、自分のタイミングで自由に押せるようになりました。
日本予選でのJP THET WAVYからCardi Bの流れとか、あとはNasの「Hip Hop Is Dead」のところでもパッドを活かしたプレイを披露していましたが、まさにDDJ-XP1によってああいうことをやりたかったという訳でしょうか?
Lidoっていうアーティストがいるんですけど、彼がKanye Westの曲のリミックスをやっていて、それを自分のバンドでドラムを叩いてやっていたんですよね。それに衝撃を受けて、アカペラにサンプリングしたドラムの音をパッドで叩いて、自分で演奏したいって。トーンプレイは皆さんやっていますけど、サンプラーで曲を奏でるっていうのはあまり無いなって思って。それが最終的に日本予選でのDestiny's Child「Lose My Breath」の吐息のアカペラから、Kanye Westの「Black Skinhead」のドラムを叩いて繋げるっていうルーティンになりました。
サンプラーを使ったプレイへの、実際の現場での反応はどうでしたか?
反応はすごく良かったと思います。特に日本大会の時はJP THE WAVYをプレイした時、あれは本人に録っていただいた「超WAVYでごめんね」のダブを使ったんですけど、ワッと盛り上がったんで、「あっ、これはいけるかも?」って思いました。正直、日本大会の選曲は結構新しい曲とかを入れていたので、ウケるかどうか心配だったんですよね。でも、その一発で掴めたなって思ったんで、そこからは自由に出来ました。日本大会の審査員をやったDJ HEDSPINに「一番どこが良かった?」って聞いたら、Nas「Hip Hop Is Dead」のトーンプレイが一番良かったって言ってくれたので、それも嬉しかったですね。
日本予選と世界大会では完全にセットを違うものに変えてきましたが、日本予選を経て、その中でDDJ-XP1をどう活かそうと考えましたか?
日本予選は、どっちかと言えばトーンプレイとして使うのが多かったので、サンプリングしたものをパッドで叩いているっていう感じのものをもっと作りたいと思って。それでCashmere Catのルーティンを作りました。あと、世界大会の少し前にあったグラミー賞で、Kendrick Lamarがやった和太鼓を使ったパフォーマンスがすごく格好良くて。太鼓使っているから日本っぽいし、グラミーでやったばかりのパフォーマンスだから、絶対に誰もまだやらないだろうって。それで、やったんですけど失敗しました(笑)。
失敗することもあるのですね(笑)。DDJ-XP1のサンプラー以外の機能は何を使いましたか?
エフェクター(PAD FX)ですね。あとはサイレントキューも使いましたし、キーシフトも結構使いました。
逆にDDJ-XP1でもっと使ってみたい機能とかはありますか?
ビートジャンプとかを全然使いこなせていないので、そこを覚えて使いたいですね。あとスライドFXの部分とか。エフェクターも今はエコーをメインに使っているんですけど、もっと全部使いこなせたら面白いと思います。
改めて、DDJ-XP1を自分のセットに入れてみて、どうでしたか?
入れて良かったっていうのはすごくあります。自分の技術的な部分をだいぶカバー出来て、逆にスクラッチ、ジャグリングとかを最低限のところに収められました。前回の『Red Bull 3Style』では勝ちに行くためにスクラッチとかジャグリングをたくさん入れたんですけど、ボロが出まくってしまって。でも、出来ないものは出来ないし(笑)、出来るものを伸ばしたほうが良いって思えましたね。
では、rekordboxに関しては、『Red Bull 3Style』の現場で使ってみてどうでしたか?
まだ全然駆使できているわけではないのですけど、音が良いなと思いましたね。日本予選の時に「RINAちゃんだけ音が良かったね」って言われましたし。それはrekordboxのおかげかなと。
今後、DDJ-XP1とrekordboxの組み合わせで、さらにどう活用していきたいですか?
せっかくDDJ-XP1を使って日本予選で優勝出来たので、もっと良さを広めたいです。実は今年『Red Bull 3Style』にエントリーする人で、DDJ-XP1を買ったっていう人が結構多くて。私の周りでも「これから買うから教えて」っていう人がいて、そういう人たちを率先して繋げていきたいですね。それから『Red Bull 3Style』の大会期間中にrekordboxのユーザーがすごく増えたっていうことも聞いたり、DDJ-XP1もすごく売れている話を聞いたので、この期間で私が学んだことを皆さんにシェアする側になりたいなって思っています。
そういえば、今日、DDJ-XP1を使ったルーティンの撮影をしたそうですね?
世界大会で大失敗したKendrick Lamarのグラミーのやつです(笑)。撮影のために一生懸命練習しました。今日撮ったものも含めて動画としてアップして、自分でも発信をしたいなと思っています。それから、今までビートメイクに関して、あんまり興味がなかったんですけど、DDJ-XP1のサンプラー機能を使うようになって、結構面白いなって思って。
DDJ-XP1をきっかけに曲作りに目覚めたということですか?
そうですね。今までは難しいものだと思って踏み込めていなかったんですけど、意外と面白いかもって思いました。実は『Red Bull 3Style』の世界大会の期間中、バトルの出場者に過去のチャンピオンとかジャッジとかと合わせた計40人を、それぞれ4人ずつのチームに分けて、DDJ-XP1を使って16小節のビートを作るっていうのをやったんですよ。出来たビートがアフロビートっぽいのもあれば、ジャズっぽいチームやトラップっぽいチームがあったり、結構いろいろあって。それがすごく面白かったですね。
x32 MULTI-COLOR PERFORMANCE PADSを使った個性的なDJプレイを可能にするrekordbox dj、rekordbox dvs専用コントローラー
さらに詳しく曲作りを始めたい人は一回これを触ってみたら、こんな簡単にフレーズって生まれてくるんだってなると思いますよ。
AS-1はプリセットの数も豊富で、しっかり使える音色ばかりで、つまみいじってるだけでも遊べるし、制作のヒントになるアイデアの宝庫です。
ここ最近で一番DJから学んでバンドに大きくフィードバックがあったのは、ABBAの“Dancing Queen”でしたね。DJから学ぶことは本当に多いですよ。
ちゃんと現場の声や意見を吸い上げた上で開発されている機材は信頼出来ますよね。
DDJ-SX3が発表された時には、「こういうのが欲しかったんだよ!」って、すぐに飛びつきました。
何のためにミキサーにチャンネルが4つもあるのか、何のために機材のボタンやノブがこんなにあるのか考えて練習していくと使い方は無限にあると思います。
古い機材だとビットレートが低いことで音が粗い質感になることがその機材の個性になることもあると思いますが、TORAIZシリーズにとってのアナログフィルターは、そういうハードウェアの音の個性を示すポイントになっていると思います。
DDJ-1000に乗り換えて、さらに“カマしたった”感みたいな部分が増えましたね。
私はスクラッチとか、ジャグリングとか技術的なところがメインではなくて、どっちかと言えば、グルーヴでDJプレイをするタイプなので。『Red Bull 3Style』へ出場する際に、DDJ-XP1を使うことで何か自分の技術的な部分を補えるんじゃないかと思って、すぐに決めました。
見た目はすごくシンプルでクールだけども、それぞれの箇所がものすごく考えられていて、全てに関して意味がある。
XDJ-RX2はプロとアマチュアとの境界にある機材だと思うんですよ。
世の中のDJ達はきっとみんな感動したと思うよ。これは最初に感じたS9の魅力だね。
「MAGVEL FADER PRO」はターンテーブリズムの第一線にいる人ならば間違いなく大絶賛でしょう。
「MAGVEL FADER PRO」は本当に最高だよ。スクラッチDJにとっては夢のようなクロスフェーダーだね。
ミキサーもターンテーブルも、よりDJの意見を取り入れたものを作ったっていうのが明確に出てますね。
恐らくこの価格帯でここまでの空間表現が可能な同軸スピーカーは、他にはないと思います。